"ご縁"をつながる生産者様をご紹介

今回選ばせていただいた
お米の生産者様お2人に
米づくりへの熱い想いを
語っていただきました

momofarm
西岡 裕登さん(五百万石/純米大吟醸)

幼少期から実家の農業を継ぐことを決めていた!

- いつ頃から米づくりに携わっているのですか?

子供のときからです(笑)。幼少期から祖父母の農業をしている姿に憧れていたんです。僕が小学校2年生のとき、祖父がガンに患ったときに母が継ぎました。僕は、母と一緒に働くことを前提に大学に進み、卒業後2024年に就農しました。

研究結果は1年にたった1回しかだけ

- 大学時代のことを教えてください!

僕は、東京農業大学農学部農学科で稲の生理生態学を研究してきました。稲の生理生態学を研究していたのですが、ご存知の通り、お米は1年を通して栽培するので、研究結果は1年に1度しか得られません。なので、大学時代6年間はずっと稲と向き合ってきました。
あと、高校生の頃から生き物が大好きだったので、今も変わらずですが、生き物ともずっと触れ合ってきました。

あと、学生時代にスキューバダイビングにハマりました!はじめようと思ったきっかけは、栃木という海なし県故の憧れからでした!(笑)潜っているうちに陸の環境変化より海の環境変化の方が著しいことに気付かされました。日本の自然の生態系が豊かなのは、水循環のおかげでもあるんです。地球上の水は、太陽のエネルギーによって海水や地表面の水が蒸発し、上空で雲になり、やがて雨や雪になって地表面に降り、それが次第に集まり川となって海に至るというように、絶えず循環しています。

そして、田んぼも水循環の一部として、地球上の水が循環する仕組みの一部を担っています。
この豊かな自然を現代でも何かに活かせないか?そんなことを常に考えていました。

momofarmの田んぼは、ミヤコタナゴが住めるほど綺麗な水

- 米づくりへのこだわりを教えてください

自然農法・無農薬ですね!これは学生時代から今も変わらずです。15代目の母の代で、有機肥料に切り替えて育てるようになりました。土の中の微生物や、風、太陽の力を借りて米作りをしています。

なにより栃木県は「水」にとても恵まれている地域です。だから水を大切にする米作りを意識しています。余談ですが、momofarmの田んぼには、絶滅危惧種で綺麗な水でしか生息できない"ミヤコタナゴ"が住んでいる川から流れる灌漑水を入れています。。今年の五百万石は、ミヤコタナゴが住む川から流れる灌漑水で育てています。


東日本鹿沼
舘野 弘一さん(イセヒカリ/純米吟醸)

10代のころは当時鹿沼にあった寺内酒造で働いていた!

- いつ頃から米づくりに携わっているのですか?

元々、株式会社 南日光園という会社を設立し、鹿沼土の製造を行っていました。平成26年に株式会社 東日本鹿沼を設立して米づくりをはじめました。経営者不足や、トラクターなどの機械の故障などで続けられなくなった生産者の田んぼも管理しています。地域の皆さまの力になり、鹿沼市産のお米を絶やさず盛り上げるのがわたしたちの使命だと思ってます。

実は、10代のころは酒蔵で働いていたんです。今はもうなくなってしまいましたが、寺内酒造という蔵でお酒を濾過したり、瓶詰めの仕事をしました。営業としてお酒を売り歩いたときもありました。だから、小林さんから「酒造りに使うお米を作って欲しい」と頼まれたときは、縁を感じました。寺内酒造にいたときに、小林酒店にもよく足を運んだんですよ。

判官塚古墳を囲むように佇む舘野さんの田園

- 前日光醸造所とはどのように関わるようになったのですか?

鹿沼市商工会議所の方に紹介していただきました。前日光醸造所の小林さんが、伊勢神宮からわけてもらったイセヒカリを植えてくれる場所を探しているということでした。弊社はたくさんの田んぼを管理させていただいておりますが、その中で鹿沼市最大の歴史的な古墳である、判官塚古墳の目の前の田んぼに、イセヒカリを植えました。伊勢神宮という由緒正しき神社からわけてもらった種を判官塚古墳に見守られながら育ったお米で醸した酒は、非常に興味深いです。